キングジョージ6世&クイーンエリザベスS 2019 気になる出走馬の詳細は?

 

日本の競馬は夏がオフシーズンという認識で、一流馬は秋に向けて英気を養っていますが、欧州の競馬はむしろ今がオンシーズン。中でも夏の競馬が最もヒートアップするのがイギリス。欧州各国の春のクラシックレースが終わった後に古馬とがっぷり四つでぶつかり合うレース、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSが間もなくに迫ってきました。

 

今年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSは7月27日(土)の15時35分(日本時間:23時35分)にイギリスのアスコット競馬場の芝コース2400mで開催。3歳以上の馬による夏の中長距離王者決定戦となる一戦。真夏に行われる古馬がメインとなる中長距離G1という点で見ると、日本の宝塚記念に近い位置づけのレースと言えるでしょう。

 

競馬発祥の地であるイギリスで権威のあるレースですが、実は創設されたのは1951年。ダービーなどが19世紀以前から行われていたことを考えると比較的新しいレースと言えるでしょう。ではなぜ、これほどまでに歴史が浅いかと言うと、イギリス競馬の伝統があったからです。

 

というのもイギリスの競馬は創設当時、競走は年齢別に行うのが一般的でした。世代が入り混じる混合戦という概念はなく、3歳馬や4歳馬はまだ若駒、本当に成長するのは7歳、8歳という考えすらありました。そのため、世代が入り混じるレースが少なかったと考えられています。しかし、ダービーをはじめとしたクラシックレースが人気を集めるようになったことで若い馬中心のレースを考えることになり、このレースが生まれたと言えます。

 

そしてキングジョージ6世&クイーンエリザベスSの創設に絡んでいるのは凱旋門賞。実はキングジョージ6世&クイーンエリザベスSのベースになるキングジョージ6世Sはフランスの凱旋門賞に対抗するために創設されたレースで、1946年9月に創設されました。距離も開催時期も条件も凱旋門賞ともろカブリとなったこのレースは競馬発祥の地イギリスのレースと言うことで人気を得て、凱旋門賞の出走予定馬を食い合うようになります。

 

しかし、凱旋門賞も負けじと49年に賞金を増額。これで権威を取り戻した凱旋門賞は今日まで欧州最高峰のレースとして知られる存在になりますが、キングジョージ6世Sは失墜。やむを得ず、夏に行われていたクイーンエリザベスSと合併する形で51年より開かれるようになりました。

 

キングジョージ6世&クイーンエリザベスSの特徴と言えば、なんといっても3歳馬VS古馬の構図。この年の各国のダービー馬が古馬のトップクラスに挑むレースとして知られています。かつてはニジンスキー、ラムタラの親子がこのレースを制し、ラムタラは秋の凱旋門賞も制して欧州3冠を達成するなどの偉業を成し遂げていますし、日本馬でも皐月賞を制したエアシャカールが00年にこのレースに参戦、当時の欧州最強馬モンジューに真っ向から勝負したことでも知られています。そして今年はシュヴァルグランが19年ぶりに挑戦することになり、話題を集めています。

 

夏の中長距離王者が決まる一戦だけにどんな馬が集まるか気になりますよね? それではブックメーカー各社で発表されているオッズとともに注目度の高い出走馬を詳しく見ていきましょう。

 

ブックメーカーbet365

 

ブックメーカー1xbet

 

ブックメーカーウィリアムヒル

 

シュヴァルグランが出走することで話題になった今年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSですが、現地での評価は単勝30倍〜50倍と今一つ。というのも今年は絶対的な本命馬がエントリーしたことに起因しています。その馬の名はエネイブル。

 

このレースを制しているナサニエルを父に持つエネイブルは父と同じくJ.ゴスデン調教師が管理して、2歳の11月にオールウェザーの1600メートル戦でデビュー勝ちを飾ります。これで休養に入ったエネイブルは明け3歳の緒戦こそ3着に敗れましたが、続くチェシャーオークスを早め先頭から押し切ると、そこからは連勝街道をばく進することに。5馬身差で圧勝した英オークスをはじめ、愛オークスでは2着馬に5馬身半差を付けて史上14頭目となる英愛オークスのダブル制覇を達成。この後はキングジョージ6世&クイーンエリザベスSも制して古馬をも制圧します。

 

これに飽き足らずにヨークシャーオークスを制して臨んだ凱旋門賞ではクロスオブスターズに2馬身半差をつけて、イギリス調教の牝馬として史上初めての優勝を果たしました。この破竹の連勝振りが評価されてこの年の年度代表馬に選出されました。

 

さらなる飛躍が期待された昨年は5月に膝を負傷するというアクシデントがあり、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSを回避。復帰は9月までずれ込んでしまいましたが、セプテンバーSでは今回も出走するクリスタルオーシャンに3馬身半差をつけて優勝。凱旋門賞制覇に向けて弾みを付けましたが、途中で熱発のアクシデント。何とか出走に漕ぎづけましたが、これは厳しいのでは?と思われていた中でラクラクと制して史上7頭目の凱旋門賞制覇。そしてアメリカに遠征してBCターフに出走。小回りコースへの適応力が問われる中で難なくこなして、史上初となる凱旋門賞&BCターフの同一年制覇を果たしました。

 

今年はエクリプスSから始動しましたが、マジカルに3/4馬身差をつけて優勝。キングジョージ6世&クイーンエリザベスSの2度目の制覇に向けて余念はありません。

 

エネイブル1強体制とはいえ、ライバルがいないわけではありません。これに続く支持を集めているのがクリスタルオーシャン。

 

3歳4月に初勝利を挙げたクリスタルオーシャンは春のクラシック戦線とは無縁の存在。重賞初制覇はダービーが終わった後のゴードンS。ここを逃げ切ったことで秋には最後の一冠であるセントレジャーではスタートで少し遅れて後方からのレースとなりましたが、直線でよく伸びて、勝ったカプリから半馬身差の2着に食い込みました。これでシーズンを終えたクリスタルオーシャンは翌年の飛躍を期待されました。

 

そうして迎えた4歳シーズン。緒戦のゴードンリチャーズS、ブッチギリの圧勝を見せたアストンパークS、そしてロイヤルアスコット開催のハードウィックSを制して重賞3連勝。いよいよG1獲りが期待される中で臨んだ昨年のキングジョージ6世&クイーンエリザベスSでは早め先頭に立ってからよく粘りましたが、同厩舎のポエッツワードに最後交わされてクビ差の2着に終わりました。その後はセプテンバーSでエネイブルの2着に入り、続くチャンピオンSでも2着。あと一歩届かない善戦マンとして4歳シーズンを終えました。

 

そして今年は昨年同様にゴードンリチャーズS、アストンパークSを連勝。いよいよG1制覇が期待される中で挑んだのはプリンスオブウェールズS。雨が降って馬場が悪くなるという決していいコンディションではなかったですが、早めに先頭に立ってスパートをかけるとそのまま押し切る形で見事に勝利して悲願のG1制覇。G1連勝に向けて勢いを増してきました。

 

さらにもう1頭挙げるとすれば、今年のダービー馬であるアンソニーヴァンダイク。

 

アイルランドの名伯楽であるエイダン・オブライエン調教師が管理するガリレオ産駒と言えば、クラシック制覇を目指すのが当然とも言えますが、アンソニーヴァンダイクは母がスプリンターだったためか、短距離路線を中心に展開。マイル戦のデビュー2戦目を8馬身差で圧勝して初勝利を挙げると、続くタイロスSを制覇して重賞初制覇。その後愛フューチュリティSも制しましたが、愛ナショナルS2着、デューハーストS3着、そしてBCジュベナイルターフ(G1・アメリカ)9着とG1で3連敗。いずれも距離を延ばしてのものだっただけに距離延長には不安を感じさせる内容でした。

 

英2000ギニー路線には間に合わなかったアンソニーヴァンダイクの年明け緒戦は5月の英ダービートライアルS。ここまでの内容を見るとイマイチなようにも思えましたが、結果は2馬身1/4差で快勝。勢いに乗った英ダービーは中団待機から直線では内に切り込みながら伸びて優勝。G1初制覇を果たしました。

 

その後は愛ダービーへ出走して英愛ダービー制覇を目論みましたが、ここはステイブルメイトのソヴリンの逃げ切りを許して6馬身差の2着。今回は英ダービーとのダブル制覇を狙います。

 

キングジョージ6世&クイーンエリザベスSは7月27日(土)の15時35分(日本時間:23時35分)に発走予定。夏の中長距離王者が決まる一戦だけにぜひ馬券を買ってみたいですね!

 

今年は5月の英ダービートライアルS(リステッド・イギリス。芝2320メートル)で始動してこれを2馬身1/4差で快勝すると、続く英ダービー(G1・イギリス。芝2410メートル)では中団待機から直線では内に切り込みながら伸びて優勝。G1初制覇を大舞台で果たしました。

 

その後は6月29日の前走愛ダービー(G1・アイルランド)に向かいましたが、同厩舎のソヴリンの逃げ切りを許して6馬身差の2着に終わりました。