プリンスオブウェールズS2019 気になる出走馬の詳細は?

 

クラシックシーズンが一区切りつき、いわゆるオフシーズンともいえる時期が近付いてきた競馬界。しかし、6月の第3週は競馬発祥の地、イギリスには特別なシーズンとなります。

 

この時期のイギリス競馬のメインはアスコット競馬場。そこでイギリス王室が競馬を開催するいわゆる「ロイヤルアスコットミーティング」が始まります。全部で5日間の開催が行われ、その間にG1レースは8レースも組まれています。

 

そのG1レースの中でも最も重要視されているレースがこのプリンスオブウェールズS。今年のプリンスオブウェールズSは6月19日(水)の11時20分(日本時間:19時20分)にアスコット競馬場の芝コース1990mで開催。4歳以上の中距離戦チャンピオンを決める一戦です。

 

プリンスオブウェールズSの歴史は古く、もともとは1789年から行われていた「プリンスオブウェールズプレート」というレースが前身でした。およそ100年後の1862年にのちのイギリス国王で当時は皇太子であったエドワード7世を記念してプリンスオブウェールズSと改称。これがこのレースの始まりとなりました。

 

当時からロイヤルアスコットミーティングのメインレースとして知られ、古馬のチャンピオン決定戦という位置づけでした。しかし、世界大戦によって中断された年も多く、中でも深刻だったのが第二次世界大戦後。戦争が開始された40年からプリンスオブウェールズSはなんと28年間も開催されず、そのまま消えていくかと思われましたが、68年にチャールズが皇太子に叙されたことで復活します。

 

ロイヤルアスコットミーティングの核ともなるレースですが71年当時はG2レース。決して格式が高いレースではありませんでした。しかし、2000年に国際G1へ昇格。世界の名馬たちがロイヤルアスコットミーティングの制覇を目指して参戦するようになりました。

 

国際G1レースに昇格した後のプリンスオブウェールズSはまさに名馬の宝庫。初年度にこのレースを制したのはドバイミレニアム。あのゴドルフィンのボス、シェイク・モハメド殿下をもってして「史上最高の名馬」と称する最強ホースの圧勝に紳士の国も大騒ぎになりました。

 

その翌年である01年もドバイ所属のファンタスティックライトが快勝。国際レースらしい華やかな結果になりました。それ以降はまたイギリス勢も盛り返すようになり、03年にはネイエフ、04年にはラクティがそれぞれ制覇しています。

 

日本でいえば宝塚記念と天皇賞(秋)をミックスしたようなレースなためか、凱旋門賞よりも華やかでありながらも、中距離王決定戦というニュアンスも。マンデュロやアザムールなどの中距離界のトップホースももちろんのように制しています。

 

ちなみに近年では日本馬の参戦も目立つようになり、2015年には前年に天皇賞(秋)を制したスピルバーグが出走。その翌年には香港Cを制した実力派の逃げ馬、エイシンヒカリが挑みましたがいずれも6着。競馬発祥の地のもっとも格式高いレースが揃うロイヤルアスコット開催制覇はまだまだ遠かったようです。今年もディアドラが武豊騎手とのタッグで臨むため、JRAでも馬券が買えるようになっています。

 

中距離界のスターホースが登場するレースだけにどうなるか気になりますよね? それではブックメーカーで発表されているオッズとともに注目度の高い出走馬を詳しく見ていきましょう。

 

ブックメーカーbet365

 

ブックメーカー1xbet

 

プリンスオブウェールズSは牡馬との混合戦ですが、今年のプリンスオブウェールズSは牝馬2頭が優勢。その中で人気を集めているのがマジカル。

 

父ガリレオはもちろんですが母のハーフウェイトゥヘブンは愛1000ギニーらG1レース3勝した名馬。全姉のロドデンドロンもオペラ賞などを制したG1ホースで、姉はかつて英オークスであのエネイブルよりも人気を集めたこともあります。

 

そんな期待の良血馬であるマジカルを管理したのはもちろんアイルランドのチャンピオントレーナーであるエイダン・オブライエン。

 

2歳8月のデビュー2戦目で初勝利を挙げたマジカルは、続くデビュタントSを逃げ切って重賞初制覇。その後はモイグレアスタッドS2着、マルセルブサック賞4着、フィリーズマイルS4着。善戦はするものの勝ち切れずにいました。

 

3歳緒戦となったのは4月のグロット賞。ここで4着に敗れたことでクラシックはあきらめ、続くレースは7月のキルボーイエステートS。ここを逃げ切って久々の勝利を挙げると、続く9月のメイトロンSも4着、無謀にも凱旋門賞に挑みましたが、ここは10着に大敗します。

 

このまま終わるかと思われましたが、続く英チャンピオンズフィリーズ&メアズSでは中団から直線で鋭く伸びて、G1レース初制覇。実績馬コロネットに1馬身差をつける完勝でした。返す刀で臨んだBCターフでも女王エネイブルに食い下がって3/4馬身差の2着に入りました。

 

明け4歳となった今年は4月のアレッジドSから始動して完勝。続くムールズブリッジSも難なく制して臨んだタタソールズゴールドCも勝利してG1レース2勝目をマーク。今がまさに旬を迎えています。

 

これに続く人気を集めているのがシーオブクラス。

 

父は凱旋門賞馬シーザスターズ、半姉のチェリーコレクト、チャリティーライン、ファイナルスコアはいずれもイタリアオークスを制した活躍馬と言う血統を持つシーオブクラスは遅生まれということもあってか、ハガス調教師はじっくりと仕上げて3歳4月の遅いデビューを敢行。緒戦こそ2着に終わりましたが、2戦目のフィリーズトライアルSを勝利。後にG1を制するアシーナを交わすという大物感あふれる勝ち方を見せました。

 

これを皮切りにシーオブクラスは本格化。続くジョニールイスメモリアルSを後方から楽々と差し切ると、重賞初挑戦となった愛オークスでは直線で英オークス馬フォーエバートゥギャザーを交わしてデビュー4戦目にしてG1レース初制覇。さらに8月のヨークシャーオークスでもコロネットを交わして勝つなど、その強さは抜群です。

 

この勢いに乗ったまま挑んだ凱旋門賞はエネイブル相手に2着に健闘。しかも短クビ差と言う接戦にまで持ち込んでの2着ということで連勝がストップしたこと以上にこの走りにはインパクトがありました。

 

実績ならば間違いなしの同馬ですが、なぜ2番人気に甘んじているかと言うとその臨戦過程。当初はミドルトンSからの始動予定でしたが、4月に熱発するアクシデントがあったためにこれを回避。ぶっつけ本番でロイヤルアスコット開催に出走することがどう出るかが気になるところです。

 

これらに続くのがクリスタルオーシャン、ヴァルトガイスト、マサーらの牡馬勢。しかし今年は牝馬2頭が抜けた人気となる2強体制だけにどんなレースになるかが注目されます。

 

ちなみに日本のディアドラはと言うとなんと51倍と言う低評価。

 

改めて言うまでもないですが、父のハービンジャーはキングジョージY世&クイーンエリザベスSを11馬身差で圧勝した名馬。そしてディアドラから数えて3代目の母となるソニックレディはマイルG1を2勝した名牝。近親にはダービー馬ロジユニヴァースがいるという隠れた良血馬だったりします。

 

デビューこそ早かったディアドラですが、初勝利は3戦目、オークスまでに10戦を消化するというタフさがウリでしたが、そのオークスでは4着。これで賞金が足りず、夏には1000万条件(現2勝クラス)に降格しましたが、夏の札幌で行われたHTB賞を古馬に交じりながら勝つと、続く9月の紫苑Sを制して重賞初制覇。その勢いのまま秋華賞も制してG1ホースの仲間入りを果たしました。

 

その後はエリザベス女王杯12着、京都記念6着と尻つぼみでしたが、ドバイターフではリアルスティールと同着となる3着に入って世界に通用する実力をアピール。その後、クイーンS、府中牝馬Sを制して前年大敗したエリザベス女王杯ではリスグラシューの2着と健闘しました。

 

その後は矛先を海外に向けて、香港Cで2着、今年も中山記念6着をステップにドバイターフを4着、クイーンエリザベス2世Cを6着と健闘。遠征3戦目となる今回は武豊騎手とのタッグが注目されますが、牡馬相手では分が悪いところが見られるだけにどんなレースを見せるかが楽しみです。

 

プリンスオブウェールズSは6月19日(水)の11時20分(日本時間:19時20分)に発走予定。格式高いロイヤルアスコットミーティングのレースだけに一戦だけにぜひ馬券を買ってみたいですね!